小野生奈(32=福岡)がG2初制覇、17年プレミアムG1レディースチャンピオンに続き、地元芦屋で再び栄冠をつかんだ。

今年こその思いが随所に表れた。前回鳴門大会は優勝戦1枠を手にしたが、5着大敗。「去年はファンの皆さんを裏切ってしまいました。同じ1号艇で、またあんな思いはしたくないと思って臨みました」。今節はスタートが安定せず、優勝戦のスタート展示はコンマ24と1人遅れた。それでも、本番は冷静に修正した。「展示は行き足がおかしかったので、早めに起こしていきました」。コンマ07の鋭いトップスタートで先制。2コースから差した遠藤エミに迫られたが、伸び切って2Mを先取った。「エンジンのおかげ。遠藤エミ選手との足合わせで伸びが少し良かったです。それが出ました」。

反省を生かした調整面が優勝につながった。「前節の九州地区選(2月大村)は調整面で失敗しました。下がってないのに欲張って整備したり、行動が雑でした。初心に帰ってやっていこうと思い、今節は自分の形と違うペラでも、それを生かす形の調整にしました。(3日目の)6着を取った時に調整の失敗したところが分かり、修正できました」。ファンの期待に応えたい気持ちと、冷静な判断力で勝利をたぐり寄せた。

年末は福岡でプレミアムG1クイーンズクライマックスを控える。大舞台の出場へ、大きな賞金加算となった。「福岡勢はみんなが頑張っているので、たくさんの人数で出場したい」。冷静さを増し、強くなった女王が、今年の賞金戦線をリードする。【土居恒久】