レシプロエンジン開発の要 遠州

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ボートレース浜名湖がある遠州地方には「やらまいか精神」がある。

ホンダ創業者の本田宗一郎氏もよく口にしていたことばだ。

「あれこれ考え、やるかやらないか迷っているくらいならやってみようよ!」という意識である。
それもひとりでは成立しない。仲間意識が必要だ。地域にその風土がなければならない。

その根っこはどこにあるのだろうか…。

大学の研究、例えば淑徳大学の前田寿紀教授によると、18世紀、小田原に生まれた「二宮尊徳」の精神がこの地に影響を与えているという。

自然や人の営みを敬い、感謝し、意志をもって行動し、奉仕する精神である。
持てるものを占有せず公共に納め社会貢献することを奨めたのが「二宮尊徳」であったとされている。
遠州人はそれを受け入れ、実行に移してきた歴史があるという。

そんな遠州地方に戦後すぐ芽生えたのが「オートバイ産業」であった。
規模を問わねばバイクメーカーは20社近くにのぼったという。
当初は米軍からの払い下げのモーター(電気式)を駆使し自転車に装着、推進力にしたが、ほどなく「レシプロエンジン」にかわっていった。

ところで、このあまり聞きなれない「レシプロエンジン」とは、吸気と排気を繰り返す往復動機関のことで、ピストンエンジンとかピストン機関とも呼ばれる熱機関の一形式。つまり普通エンジンのことだ。一方、対極はジェットエンジンジェットエンジンには往復動やピストン運動は存在しない。
ちなみに、この地域には今でも、エンジンと言わず「レシプロ」という古老がいる。

当然、ボートレースで使用しているモーターもレシプロエンジン。それも極めて原理的な構造となっているが、これは、転覆など機関が水に浸かってしまったときの整備のためである。機関が複雑になればなるほど整備に時間がかかってしまうし痛みやすい。競技性上の選択である。

ホンダやスズキをはじめ、元をたどればトヨタのふるさとでもある遠州地方。
激しいレシプロエンジンの開発競争は、時代を見すえ資材を投げ打つ人々によって担われてきた。
それはとりもなおさず、モータリゼーションの始点であり要といっていい。

きょう、トライアル2日目を迎える第9回クイーンズクライマックスは、そんな遠州地方の景勝地にあるボートレース浜名湖で開催されている。
11レースと12レースがトライアルだ。先人に思いを馳せ熱戦に期待したい。

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