信じられないシーンだった。今月2日に行われた浜名湖G1周年の初日5R。峰竜太、森高一真、河合佑樹、是沢孝宏、真庭明志、山崎哲司の全艇がフライング。しかも、峰、河合、森高、山崎の4選手は非常識なフライングで即日帰郷。レースは不成立となり、売り上げ1億1739万7600円が返還となった。

正式に記録が残っている96年以降では、G1での5艇フライングは97年5月の芦屋周年、12年11月の常滑周年、18年10月の鳴門周年と過去3度あったが、全艇は初めて。卓越したスタート勘と経験を持つトップレーサーが集うG1だけに、まさかの出来事だった。

その日は8メートル前後の強い向かい風が吹いていた。5Rは風が収まるのを待って発走時刻を遅らせてレースを開始したが、その頃から右横風、追い風へと劇的に変化。まさに想定外の事態だった。是沢が「機械の故障かと思った」と振り返れば、峰が「仕方がない。せっかくファンが来てくれていたのに…。これでリズムを崩さないようにしたい」と気丈に話す姿が印象的だった。

高額の賞金を手にする選手だけに、それなりの責任も伴う。売り上げを全額返還し、いきなり人気レーサー4人を失った浜名湖ボートの損失を考えれば、軽はずみに同情はできない。しかし、情状酌量の余地はある。現状のルールでは無理だが、今回と同様に明らかに想像を超えた天候の変化があったケースでは、何らかの救済措置があってもいいのではないか。明確な基準と多角的な検証が必要ではあるが…。選手に全ての責任を背負わせるのは、少し酷だと思う。

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